すべての機能をご利用いただくためには、JavaScriptの設定を有効にしてください。
設定方法は、ヘルプをご覧ください。

五七の森

リスト
詳細

ファン限定閲覧ページです

■ 毎日新聞の記事をそっくり転載したものです(無許可の為、翌日以降非オープン)

毎日新聞に、日々連載されている「季節のたより」。俳句と浮世絵と寸評があって面白い。　新聞紙上では、一面の大きな話題に押されて、目には映っても頭には入りにくい。　しかしメモ帳代わりに切り出すと、主役となる。　心に感動を与えたり、ほのぼのとした寸評にニャリと笑わされたりもする。　(ボケ防止のため転載したりファンのみ公開に切り替えたり私的に楽しんでいるページです)　

□■□■□≪選者紹介≫□■□■□

■ 坪内稔典　（俳句の選者）
　　（つぼうちとしのり、俳号ではねんてん、1944年(昭和19年)4月22日 - ）
　　俳人・佛教大学教授。京都教育大学名誉教授。愛媛県西出身。
　　正岡子規や夏目漱石の研究で知られるが、俳人歌人としても活躍。
　　俳句グループ「船団の会」代表を務める。
■ 藤原千恵子　(画像：選と構成)
　　慶應義塾大学文学部卒業。銀河社編集長。『原色浮世絵大百科事典』（全十一巻）の編纂に従事。

.↓.クリック

句集一覧⑯へ　

記事検索

全218ページ

[21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30]

[ 前のページ | 次のページ ]

肩車神輿の波にながれゆく


■ 石川　味女　（みじょ）
肩車神輿の波にながれゆく
かたぐるま　みこしのなみに　ながれゆく

≪ 解説 ≫

「祭りでたくさんの人が入る中を
　肩車をしてもらった子どもが
　その波に流れていく、
　という情景。
　そのまんまなんですけど（笑い）」

と作者は語っている。

この作者、石川さゆりさん。
話の相手は評論家の佐高信さん。

信さんの対談集
「佐高信の一人一句」（七つ森書館）
から引いた。

肩車もまた神輿みたいに流れ、
とても快い。

選者及び解説は、坪内稔典（俳号：ねんてん）氏

◇出典：毎日新聞（季語刻々・2015･07･25）

ご参考①→ ■ 現代俳句協会ホームページ

ご参考②→ ■ 至遊さんの句あれば楽あり

この記事に


■ 野澤　節子
書き了へて瞬時の虹は追ひがきに
かきおえて　しゅんじのにじは　おいがきに

≪ 解説 ≫

たとえば手紙を書き終えてたとき、
ふと窓を見たら虹が出ていた。

虹は淡くてすぐ消えたが、その虹のことを
追伸に書いた、というのが今日の句。

「あっ、窓の虹！」

とでも書いたか。

こんな追伸の手紙をもらったら
うれしくなるだろうなあ。

作者は1995年75歳で他界した。

今日の句は
「野澤節子全句集」(ふらんす堂) から引いた。

選者及び解説は、坪内稔典（俳号：ねんてん）氏

◇出典：毎日新聞（季語刻々・2015･07･01）

ご参考①→ ■ 現代俳句協会ホームページ

ご参考②→ ■ 至遊さんの句あれば楽あり

この記事に


■ 塩見　恵介
虹の下かってはみんなみんな魚
にじのした　かってはみんな　みんなうお

≪ 解説 ≫

はるかな昔、生物は海で誕生した。

虹はそのような太古の記憶を
呼び覚ますのか。

暑くて不快な日、
虹に出会うと
一気に気分が晴れる。

だから、虹が夏の季語であるのは
当然という感じがわたしにはする。

他の季節の虹は「秋の虹」のように
季節名をつける。

「寝転んで虹はひとりにひとつずつ」

も1971年生まれの恵介さん。
彼は神戸に住む。

選者及び解説は、坪内稔典（俳号：ねんてん）氏

◇出典：毎日新聞（季語刻々・2015･07･23）

ご参考①→ ■ 現代俳句協会ホームページ

ご参考②→ ■ 至遊さんの句あれば楽あり

この記事に


■ 西東　三鬼　（さんき）
胸毛の渦ラムネの瓶に玉躍る
むなげのうず　らむねのびんに　たまおどる

≪ 解説 ≫