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◆ 湖面に映るが如く ◆

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■ 鈴木 みのり
饅頭の紙を剥がして日脚伸ぶ
まんじゅうの かみをはがして ひあしのぶ
≪ 解 説 ≫
季語「日脚伸ぶ」は昼間の時間や
日差しが長くなること。

1月も半ばを過ぎて冬が終わりに
近づいたころの感じを言う。

今日の句、饅頭を食べようとして
「日脚伸びましたね」
とあいさつしているのか。

紙をはがす仕草にも春めいた
明るさが感じられるのだ。

私も誰かに言ってみたい。
「このところ日脚が伸びてきましたね」
と。


解説は、坪内稔典(俳号:ねんてん)氏
毎日新聞(季語刻々・2015・01・22)より

ご参考→ ■ 現代俳句協会ホームページ

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■ 菖蒲 あや
寒夕焼今見ねばすぐ色あせむ
かんゆうやけ いまみねばすぐ いろあせむ
≪ 解 説 ≫
「寒夕焼」、すなわち寒中の夕焼けの特色は、
たちまち現れてたちまち消えること。

そのつかの間の夕焼けを
「今見ねばすぐ色あせむ」
と表現した。

ちゃんと見て、心の網膜に
焼き付けるのだろうか。

今年は日に一度空を仰ぎ、
胸を広くしたいのだが、
これが意外にむつかしい。

できなかった日がすでに数日、
うまく習慣化しない。


解説は、坪内稔典(俳号:ねんてん)氏
毎日新聞(季語刻々・2015・01・21)より

ご参考→ ■ 現代俳句協会ホームページ

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■ 河内 静魚 (せいぎょ)
ビル出口寒夕焼にぶつかりぬ
びるでぐち かんゆうやけに ぶつかりぬ
≪ 解 説 ≫
今日は大寒。
2月3日の節分までだが、昼間の時間は
次第に長くなっている。

春に向かって季節はゆっくりと
確実に動いている。

今日の句の「寒夕焼」は寒中の夕焼け。

寒さで空気が引き締まるせいか
寒中の夕焼けは色が濃いのではないか。

今日の句、「ぶつかりぬ」がビルの出口の
突然の夕焼けを示す。
消えるのもとても早い。


解説は、坪内稔典(俳号:ねんてん)氏
毎日新聞(季語刻々・2015・01・20)より

ご参考→ ■ 現代俳句協会ホームページ

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■ 細見 綾子
家鴨追ふ襟巻をして帽子着て
あひるおう えりまきをして ぼうしきて
≪ 解 説 ≫
先日、この句は当たり前すぎて
詩(ポエジー)を感じない、
とある人が言った。

確かに
今の女性のごく普通の光景かも。
でも、この句の襟巻と帽子は
晴れ着スタイル。

だからアヒルを追うのは
おてんばぶりの発揮なのだ。

晴れ着でおてんばをするところに
おかしみというか、
ポエジーがあると、と私。

さてどうだろう。
1950年の作である。


解説は、坪内稔典(俳号:ねんてん)氏
毎日新聞(季語刻々・2015・01・19)より

ご参考→ ■ 現代俳句協会ホームページ

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■ 対馬 康子
マフラーの青さが顔に映りおり
まふらーの あおさがかおに うつりおり
≪ 解 説 ≫
青いマフラーをゆったりと
巻いているようす。

もしかしたら、自分のマフラーの色を
頬に感じているのかも。

その色、深い海の色っていう気がする。
句集「竟鳴(キョウメイ)」から引いた。

「真夜中に吊(ツ)られて長きマフラーなり」
 は西村我尼吾(ガニア)の作

彼は康子さんの夫だが、
妻は昼間の、夫は深夜の
マフラーを詠み、
互いに共鳴し合っている感じ。


解説は、坪内稔典(俳号:ねんてん)氏
毎日新聞(季語刻々・2015・01・18)より

ご参考→ ■ 現代俳句協会ホームページ

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