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◆ 湖面に映るが如く ◆

書庫日々雑感

美しく老いる

ポスト定年プラン・・・毎日新聞より

どうも最近、愚痴っぽくなった。目を吊り上げ、とてつもなく醜い形相になって、世の中の出来事を
憂れいてしまう。憂いること自体は、間違っていないが、自分の感情を周りの者にまでバラ撒いて
不愉快な思いをさせてしまっているのはいただけない。気になっていたところだ。
2007年2月15日(木)の毎日新聞の「ポスト定年プラン」という記事で、参考になる内容に
出合った。下手な要約ではそのよさを伝えられないので、そっくり全文を転載し、自己の戒めにしたい。
■ うらみと悔い

90代の女性が「人をうらんだりするのは、まだまだ自分がガキということなのよ」と言っていた。
この女性は親切に趣味活動の手ほどきをし、若い世代からも慕われていた。
そういうものなのか、私はそれほど深く言葉の意味を考えることもなかったが、最近、この言葉を
思い浮かべる場面があった。

個人的なうらみばかり語る定年直後の元技術者に出会ったのである。
自分の向学心に水を差した両親の話から始まり、若き日の自分を裏切った友人の話や自分の能力を
評価しなかった上司の話など、さんざん聞かされた。

うんざりして私は「人をうらんだりするのは・・・・」と以前に聞いたあの言葉を口走っていた。
当然、相手は不快そうな表情を浮かべる。ああ、私は元技術者を傷つけてしまったと悔いた瞬間、
あの言葉の意味を知ったような気がした。

傷つけられた経験だけでなく、人を傷つけた経験は、誰にもあるにちがいない。その度合いは、
どちらが勝っているのか。五分五分ならばまだしも、傷つけたほうが多いのではないのか・・・・。
だからこそ「まだガキ」という言葉が、あの女性の口をついて出てきたのではなかったのか。

うらみが転じて悔いとなる。あの女性は悔いに押しつぶされないよう、他人に親切にし、
心の平静をを取り戻していたのではなかったのか。
好い歳をとるということは、そういうことなのか。

女性は取材時に 「他人のためは自分のため」 とも言っていた。
亡き評論家・大宅壮一の 「美しく死ぬことより、美しく老いることのほうが難しい」
と言う言葉が思い出される。

うらみも悔いも、これから日々、吹き飛ばして生きていきたい。

                        [著作はノンフィクション作家の加藤仁氏]

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